もはや飽和状態といえる今日のオンライン広告の世界では、既成概念にとらわれず柔軟に考えることが重要です。静止バナー広告の時代が過ぎ去ったのは、すでにご承知のことでしょう。しかし、ターゲット・オーディエンスの注意を引くために広告を繰り返し流すという手法も、もう十分ではありません。クリエイティビティ(創造性)を発揮する時代が到来したのです。
この記事では、動画広告とSNS広告についてご説明します。どちらもノイズを排除し、広告を確実に目立たせ、最終的にはプログラマティックを通じたコンバージョンの促進に貢献するフォーマットです。
(1)動画広告:1枚の画像は1000の言葉に値するというならば、動画は100万の言葉に値する
動画広告は既にあらゆるマーケティング戦略の一部となっていますが、それがキャンペーンのパフォーマンスにどれほど大きな影響を与えるかについては、忘れられがちです。
ディスプレイ広告の戦略に動画を加えることで、広告配信が動画の中(インストリーム広告)であろうと、動画の外(アウトストリーム広告)であろうと、ウェブサイト訪問は15%上昇、ページビューや検討は21%上昇、そして特筆すべきはコンバージョンも5%上昇したのです。したがって、まだ動画コンテンツに本腰を入れていないのであれば、今こそが始めるべき時期といえます。
ドイツのある旅行会社と提携した際、私たちはオムニチャネル・アプローチを採用し、新規顧客の認知度を高めるためプレロール形式で運用しました。その後、潜在顧客へのディスプレイ広告を追加しました。プリロール動画の視聴者を、ディスプレイ広告を視聴した割合に基づいてターゲティングした結果、オムニチャネルのシナジー効果が実証されました。動画の75~100%を視聴したオーディエンスは、ディスプレイ広告のCTR(クリック率)が14%高く、クリック単価(CPC)は28%低くなったのです。このような結果を踏まえると、動画広告はオムニチャネル戦略の一環として、キャンペーンの最適なROIを達成するための不可欠な手段といえるでしょう。
(2)SNS広告:ソーシャルメディアの高品質かつ魅力的なコンテンツと、データや視聴者ターゲティングに熟練したプログラマティックを組み合わせる
まず、SNSSNS広告とは何かを明確にしておきましょう。簡潔にご説明すると、ソーシャルメディアへの投稿を、ソーシャルメディアの閉じられたプラットフォームの外に掲載することです。多くの場合、既存のメディアバイイングのインフラを活用します。ユーザー体験としては、インターネット上のさまざまな場所でソーシャルメディア投稿を見かけるのと似ています。
では、SNS広告にはどのようなメリットがあるのでしょうか? ソーシャルメディアの投稿は、従来の広告よりもエンターテインメント色が高いものとして受け止められます。オーディエンスが無意識のうちに広告を無視してしまうのを防ぐための、賢明な手法といえるでしょう。そして、その成果は数字にも表れています。私たちがキャンペーンを分析したところ、SNS広告は通常のバナー広告と比べて、CTRが向上していたのです。ある世界的な美容ブランドのキャンペーンでソーシャルディスプレイ広告を実施し、ベンチマークとして用いた標準的なディスプレイ広告と比較したところ、CTRは5倍も高くなり、30秒動画の再生完了率は70%に達しました。
これらの成果と、顧客との関係構築や交流を生み出すソーシャルメディア投稿の機能を組み合わせた、販売活動のように見えない手法が効果的なのは言うまでもないでしょう。このアプローチは自発的なエンゲージメントを促し、ユーザーには広告でなくコンテンツを見ているような印象を与えます。この「よりソフトな」アプローチは、パフォーマンスを向上させて広告主に利益をもたらしつつ、ソーシャルメディアのフォロワー増も促進し、今後ターゲットになり得る人々を増やすのです。
しかし、キャンペーンのROI最大化における、本当の秘訣とは何なのでしょうか? それはオムニチャネル・アプローチによってこれら両方の要素を、他のチャネルやフォーマットと組み合わせることで実現できます。
SNS広告と動画広告はどちらも、広告戦略において見落とされたり、重要性が低いとみなされる可能性が高いフォーマットですが、間違いなく成果につながります。SNS広告の場合はコンテンツがすでに用意されていることが多く、クリムタンのような信頼できるパートナーと提携することで迅速に、高いコスト効率で導入することが可能です。そうすると、CTRやブランド認知度が向上し、顧客から高く信頼され、エンゲージメントを構築できるようになります。また動画広告は、エンゲージメントとコンバージョンを促進し、ディスプレイ広告を補完するフォーマットとして極めて優れていることが分かっています。
プログラマティック広告の戦略で、もっとクリエイティビティを発揮したいとお考えですか? ぜひお気軽にお問い合わせください。